ケイショウリャク

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赤ちゃん縁組 ~いつか家族になる日~

私は二人産んだけど、本人たちを目の前にして、自分のお腹の中で育った我が子だって実感は湧かなかった。目の前の事実を受け入れるっていう感覚だった。

顔を見れば私達の血筋を受け継いだっていうのはわかる。でもこどもの顔はこどものもので、例え私に似てなくても(実際に娘は私に似てない)、やっぱり“自分の子”だって思える。

それは、赤ちゃんのときから育ててきたから。

こどもも、自分が赤ちゃんのときからずっと一緒にいた人を“親”だって思うと思う。

 

このドキュメンタリーの中で出てきた人たちの気持ちは私には計り知れなかった。

「(こどもがいて初めて)家族の完成形」って話していたけど、そんな自分の“理想”のためにこどもを迎えるのはどこか違うんじゃないかって感じてしまった。

でも“こどもがほしい”って考えもまた自分の理想で、その理想を叶えるために里親認定の試験を受けて合格したわけで。

そこまでしてこどもがほしいってどうして願うのか、夫婦二人だけじゃ家族になれないのか、、

 

喧嘩が増えたって話していた夫婦、子育てってそういうものじゃんとしか感じなかった。

他人様のこどもを授かったのだからしっかりちゃんと育てなきゃって考えがあるのかもしれない。

他にも考えることはあるだろうし、やっぱり私には二人の抱える気持ちはわからない。

それらを抜きにしても、「脱いだ靴下をその辺にほったらかさないで」ってみんな憤ることだし喧嘩することだよ。

まるで里親として子育てをしているから喧嘩したみたいな言い方していたけど、そういうのって夫への不満あるあるだから。

言い方は悪いけど、こどもが原因で喧嘩なんてよくあることだと思う。

それもわかった上で里親になったんじゃないの?

泊まり込みになるような仕事をしてるんだから、物理的な協力はあまり得られないってわかるでしょ。なのに文句言うって……

皮肉じゃん。家族になりたいと思ってこどもを迎えて、家族になったからこそ喧嘩するって。

 

理想を叶えようとするのは構わないけど、現実はそう上手くいくものじゃない。

「家族の完成形」という理想を追うのはいいけど、現実との差も理解してるのかって聞きたい。

 

もし自分が養子だったら、真実を言ってほしい。それもなるべく幼いときから。

最後に出てきた家族が正解なのかはわからないけど、少なくとも私だったら、あの家族のような関係でいたいと思った。

 

『はじめまして、愛しています』で初めて“里親制度”を知ったんだけど、誰でも申請すればすぐに里親になれると思っていた。

実際はそんなことは全くないし、里親認定を受けてこどもを迎え入れても、実の親族が拒否すればあっさり取り下げられる。

ドラマでもこのドキュメンタリーでも触れてなかったけど、養子に出すのもたぶんそう簡単なことじゃないんだろう。

 

こどもは何も悪くない。何も悪くないんだから幸せになってもいいじゃん。

 

虐待するくらいなら養子に出せ。世の中にはお前のこどもを必要としている“親”がいるんだから。

 

 


 

 

最初に出てきた夫婦(お食い初めしていた家族の)、旦那さんって元女性の方?

私の勘違いだろうけど、もし本当にそうなら、それを言わなかったのは感心する。

もし本当にそうで言っていたら、「赤ちゃん縁組」から話が逸れてたんじゃないかな。